新幹線・列車での車内販売は軽減税率の対象になるのか?

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車内販売 弁当

列車の中で売られているお弁当を買って座席で食べるのは、列車の旅の醍醐味ですね。
出張先に着くまでの間に列車の中で昼食を済ませる方もいるでしょう。

はたして、新幹線など列車内で購入する弁当などは軽減税率の対象になるのでしょうか?確認していきましょう。

1.「食事の提供」に当たるかどうか

移動ワゴン等による弁当や飲み物の販売が軽減税率の対象になるかどうかは、「飲食設備がある場所での食事の提供」かどうかで決まります。

「飲食設備がある場所での食事の提供」に当たらなければ軽減税率の対象になりますが、当たると判断されると軽減税率の対象になりません。

国税庁が発表している、軽減税率制度に関する取扱通達の10(5)によりますと、次のような項目が「食事の提供」に当たるとされています。

  • 座席等で飲食させるための飲食メニューを設置して、顧客の注文に応じて、その座席等で行う飲食料品の提供
  • 座席等で飲食させるため事前に予約を受けて行う飲食料品の提供

【出典】消費税の軽減税率制度に関する取扱通達の制定について(法令解釈通達)

ただし、「食事の提供」に当たる場合でも、持ち帰りであれば軽減税率の適用になります。

つまり、飲食メニューが設置されていたり、事前に食事の予約を受けていて、かつ、乗客がその場で飲食する意思を示せた場合のみ、外食とみなされて軽減税率の対象外となります。それ以外は、軽減税率の対象です。

  メニュー掲載の商品
事前予約ありの商品
左記以外
持ち帰りの
意思表示
なし対象外軽減税率の対象
あり軽減税率の対象

2.列車内の販売

外食に該当するかどうかの判断では、テーブルやカウンター、椅子などの飲食設備があるかどうかが大きなポイントの1つです。

列車の座席には椅子と簡易的なテーブルが備え付けてありますが、食事にも利用できますし、書き物をしたりパソコンをしたりと様々な用途にも利用できます。

よって、乗客の飲食/持ち帰りの意思表示と、メニューがあるか、予約販売であるかどうかが、税率判定のキーとなってきます。

2-1.新幹線などの予約販売

たとえば、JR西日本では、指定席の乗客向けに、乗車の5日前までに購入すれば、当日、座席まで弁当を届けるサービスを提供しています。
【外部リンク】ジェイアール西日本フードサービスネット

あらかじめ予約を受けて弁当を販売しますので、基本的には、軽減税率は適用されません。

ただし、乗客が持ち帰りのつもりで購入するのであれば、軽減税率の適用対象となります。
座席で飲食するのか、持ち帰るのかは、購入時の意思表示で決まることになります。

2-2.移動式ワゴンでの販売

列車内の移動式ワゴン等で運ばれてくる弁当などを購入して座席で食べる場合、もし飲食メニューがあれば、「食事の提供」とみなされ、軽減税率の対象にはなりません。

メニューがなければ、原則的には、軽減税率の対象になりますが、インターネットやスマホが普及した現在では、紙面のメニューを置かずに、ウェブサイトで提供するケースもありますので、どこまでが「飲食メニューの設置」に該当するのかグレーゾーンです。実際、東海道新幹線では座席にはメニューを設置していません。

全くメニューがなく、移動式ワゴンで販売されているものを、その場で購入するだけであれば、持ち帰りと同じですので、軽減税率の対象となります。

2-3.持ち帰りで購入したが、車内で飲食した場合

持ち帰りのつもりで弁当や飲み物を購入したが、やはりお腹がすいて食べてしまったということもあるでしょう。

軽減税率かどうかは、購入時の顧客の意思表示で決まりますので、この場合は、軽減税率の対象です。

それを悪用して、車内で飲食する予定なのに「持ち帰り」と言って購入する顧客も出てくると思われますが、それでも原則的には軽減税率となります。あまりにもそのような人が多い場合には、税務署から鉄道会社に対して指導が入り、弁当サービスが変更される可能性もあります。

いずれにしても、現時点では予測がつきませんので、実際に制度が始まってからの調整となるでしょう。

3.豪華列車などの食堂車両

豪華列車や寝台列車によくある食堂専用の車両での食事は、「食事の提供」に該当するため軽減税率の対象になりません。
これらの車両は食事サービス専用に用意された設備であるため飲食設備に該当し、レストランでの食事と同様の取り扱いとなります。

それでは、食堂車両で残った食事を自分の座席に持ち帰ったケースはどうなるのでしょうか。
これもテイクアウトには該当せず、軽減税率の対象になりません。

食堂車両で飲食する目的で注文した食事を持ち帰った場合の消費税率の適用については、「食事の注文をした時点」の乗客の意思表示で判断されます。
よってこの場合には、店側が注文を受ける際に顧客が食堂車両での飲食を選択しているため、途中で持ち帰る選択をしたとしても当初の意思表示に従って、消費税率は10%となります。

4.番外編(国内線の機内食)

列車の車内販売の類似例として、国内線の機内食についてですが、やはり基本的には同じです。

飛行機で調理され、その場でしか食べられない機内食サービスは外食となり軽減税率の対象外です。
一方、格安航空会社(LCC)が弁当類を販売した場合には、機内で食べずに持ち帰ることもできるためテイクアウトと同様に軽減税率の対象となります。

まとめ

新幹線やグリーン車などを頻繁に利用する人は多いと思います。軽減税率の導入は2019年10月からです。
一種の節税方法として、軽減税率の知識を持つことが大切になるかもしれません。

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