ホテル内での飲食は軽減税率の対象になる?

ホテル 食堂

 

旅行や出張、遠征など、さまざまな場面でホテルや旅館を利用する機会は多いと思います。2019年以降、ホテル内の食事はどこまでが「外食」とみなされ、消費税の軽減税率が適用されるのでしょうか。

1.軽減税率とは

1-1.2019年10月から消費税10%

今年の10月15日の臨時閣議で、再度、安倍総理大臣から2019年10月からの消費税率10%への引き上げを行う旨の発言がありました。これにより、消費税率10%への引き上げがますます、現実化してきました。

そもそも、消費税率引き上げの背景には、少子高齢化に伴う社会保障費の増大があります。その社会保障費の増大を税金でまかなう「社会保険と税の一体改革」により、消費税率の10%への引き上げが決まりました。これは、消費税の税収が景気に左右されにくいためです。

ただし、すべてのものを一律で消費税率10%に挙げてしまうと、所得の高い人にも低い人にも同じ税率がかかり、低所得者ほど税負担感が大きくなってしまいます。そこで、普段の生活に必要なものを中心に消費税率を低くし、税負担感を和らげるため軽減税率を設ける予定です。では、軽減税率が適用される品目にはどのようなものがあるのでしょうか。

1-2.飲食料品と新聞が軽減税率8%の対象

軽減税率8%が適用されるものは、飲食料品と新聞です。この中で、軽減税率が適用されるか否かの判断が難しいのが、飲食料品です。原則、人の飲用または食用に供されるものについては軽減税率が適用されますが、あくまで、家で飲食するものが前提です。そのため、外食には軽減税率が適用されません。外食とは、テーブルや椅子などの飲食設備を設置した場所で飲食を提供するもの(食事の提供)と規定されています。

テイクアウトは、テーブルや椅子などの飲食設備を設置した場所での飲食とはいえない(飲食料品の譲渡)ため、軽減税率が適用されます。
このため、イートインスペースがあるコンビニやファーストフード店では、テイクアウトなのか店内で食べるのかで消費税率が異なってしまいます。

その他にも、飲食で使うかどうか判断が難しいものもいくつかあります。例えば、水道水です。水道水は、飲食と生活どちらにも使います。原則、軽減税率は人の飲用に供されるものについて適用されるため、水道水のように飲食と生活どちらにも使うものには、軽減税率は適用されません。スーパー等で販売されているミネラルウォーターなどは、人の飲用に供されるため、軽減税率の適用となります。

2.ホテル内の食事

では、ホテル内で食事をした場合には、軽減税率が適用されるのでしょうか。ホテル内での食事といっても、レストランで食べる場合や部屋で食べる場合など、さまざまなケースがあります。それぞれのケースで、軽減税率が適用されるかどうかを見ていきましょう。

2-1.ホテルのレストランでの食事

ホテル内にあるレストランでの食事は、軽減税率は適用されません。それは、外食になるためです。ホテル内にあるレストランであっても、テーブルや椅子などの飲食設備のある場所での飲食等(食事の提供)に代わりはありません。そのため、外食とみなされ、消費税率10%となります。

2-2.ルームサービスでの食事

では、ホテル内にあるレストランではなく、部屋で食事をするルームサービスの場合はどうなるのでしょうか。部屋からホテルやホテル内のレストランに食事の注文をするルームサービス、この場合は、軽減税率が適用されると思う人も多いのではないでしょうか。

実は、軽減税率の適用はありません。ホテルの部屋は、飲食設備はないと考えてしまいますが、ルームサービスの場合は、ホテルの部屋内のテーブル、椅子等を飲食設備とみなします。そのため、たとえホテルの部屋であっても、飲食設備のある場所での飲食等(食事の提供)に該当し、消費税率10%となります。

2-3.ホテル内の会議室などでの飲食

仕事のとき、ホテル内の会議室などで飲食をすることもあります。このホテル内の会議室での飲食等も、ルームサービスと同じく、軽減税率の適用はありません。ホテル内の会議室での飲食等は、ホテルやホテルのレストランが食事を提供するのが一般的です。

この場合、ルームサービスと同じくテーブル、椅子等を飲食設備とみなします。そのため、たとえホテル内の会議室などでの飲食であっても、飲食設備のある場所での飲食等(食事の提供)に該当し、消費税率10%となります。

2-4.部屋内の冷蔵庫

では、ホテルの部屋に備えつけてある冷蔵庫内の飲料を飲んだ場合は、軽減税率が適用されるのでしょうか。この場合は、軽減税率が適用されます。通常、飲料を購入する場合は飲食料品の購入となり、軽減税率が適用されます。冷蔵庫内の飲料を購入した場合は、食事の提供ではなく、単に飲食料品を購入したに過ぎないと考え、消費税率8%となります。

ここで注意しなければならないのが、ビールなどのお酒です。実はお酒(酒類)は、軽減税率の対象となる飲食料品には含まれていません。そのため、消費税の軽減税率の対象外です。

酒類になるかならないかは、アルコールの度数で判断します。アルコールが一度未満のものは、酒類になりません、たとえば、ノンアルコールビールなどです。アルコールが一度以上の飲料は、酒類になります。

まとめると、ホテルの部屋に備えつけてある冷蔵庫内の飲料を飲んだ場合は、ジュースやミネラルウォーター、ノンアルコールビールなどの飲料であれば消費税の軽減税率の対象(消費税率8%)となり、アルコールが一度以上のビールなどのお酒は、軽減税率の対象外(消費税率10%)となります。

まとめ

ホテル内での食事については、以下のようにほとんどのものが軽減税率の対象外です。

  • ホテルのレストランでの食事
  • ルームサービスでの食事
  • ホテルの会議室での食事

部屋に備え付けの冷蔵庫内の飲み物を飲んだ場合には、軽減税率8%の対象になります。ただし、アルコール類は対象になりませんのでご注意ください。

ホテルに宿泊される際には、何が軽減税率の対象でそうでないかを覚えておくと良いでしょう。

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