消費税ポイント還元制度の最新情報まとめ

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キャッシュレス ポイント還元

消費税10%増税に伴い、消費者に最大5%が還元される「ポイント還元制度」が始まります。

還元率や対象店舗などについて、二点三転しましたが、詳細がほぼ決定しました。

今現在わかっている制度内容の最新の情報を整理して解説します(2019年4月12日現在)。

1.ポイント還元制度とは

ポイント還元制度とは、消費者が中小店舗で商品やサービスを購入する際に、キャッシュレス決済(クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など)にて代金を支払った場合には、購入額の最大5%のポイントが付与される制度です。

ポイント還元制度

政府は、まず、クレジットカード会社などのキャッシュレス決済事業者を募集し選定します。

その後、お店を経営している中小企業は、それぞれのキャッシュレス決済事業者に登録を行い、キャッシュレス端末などのキャッシュレス手段を提供してもらいます。

消費者が対象の店舗で、キャッシュレスで支払いをすると、クレジットカード会社などのキャッシュレス決済事業者などがいったん消費者にポイントを付与します。そして、その負担分を後から国が補助する形になります。

消費税が10%へ増税される2019年10月1日から導入予定となっており、現在政府が詳しい制度内容を詰めている段階です。

2019年3月12日、経済産業省は制度の詳細を発表しましたので、詳しく解説していきます。

2.ポイント還元率、実施期間、対象店舗

この章では、消費者から店舗経営者まで、すべての人に共通の内容を説明していきます。

(1)還元率最大5%で、実施は9ヶ月間

還元率

キャッシュレス決済時のポイント還元率について、5%/2%/還元なしの3種類が混在しています。

ポイント
還元率
対象店舗支払方法実質税率
()内は
軽減税率
5%中小企業(※)や個人が経営する
小売、飲食、宿泊など
キャッシュレス5%
(3%)
2%コンビニ、外食、ガソリンスタンド
などのフランチャイズチェーン
8%
(6%)
(還元
なし)
上記以外の店舗
大手スーパー、百貨店など
10%
(8%)
すべての店舗現金

※次節に掲載

実施期間

現状、制度実施期間は、増税後9ヶ月間とされています(2019年10月1日~2020年6月30日)。

(2)対象の店舗

対象となる店舗は、中小企業または個人事業主が運営する店舗です。

また、コンビニやガソリンスタンドなどのフランチャイズチェーンも含まれます。

どの店がポイント還元対象の店舗なのか、消費者がすぐにわかるように、経済産業省から統一的なポスターが配布され、店頭に掲示することになる予定です。

2019年7月下旬ごろに、具体的にどの中小店舗が対象か、公表される予定です。

(3)ポイント還元対象となるキャッシュレス

2019年4月12日、キャッシュレス決済事業者116社が発表されましたが、それらの会社が提供するサービスをまとめると、次のキャッシュレスサービスが、ポイント還元の対象となります。

※現時点では仮ですので、今後、追加がある可能性があります。

全国

形態対象サービス
クレジットカード・VISA
・Mastercard
・JCB
・American Express
・Diners Club
電子マネー・Suica等(※)
・nanaco
・WAON
・楽天Edy
・iD
・QUICPay
・楽天キャッシュ
・CNポイント
・DigiCash
・CoGCa(コジカ)
QRコード・Line Pay
・PayPay
・Origami Pay
・楽天Pay
・d払い
・メルペイ
・Money Tap (マネータップ)
その他・J-Debit
・ためトク☆プリペイド
・Paidy

※交通系電子マネーは下記が対象(PiTaPaのみ対象外)

  • Kitaca
  • Suica
  • PASMO
  • manaca
  • TOICA
  • ICOCA
  • SUGOCA
  • nimoca
  • はやかけん

特定地域向け

形態対象サービス
電子マネー・エフカマネー
・スマイルマネー
・Machica(マチカ)
QRコード・さるぼぼコイン
・シモキタコイン
その他・e-kenetカード
・NKC
・ビューカード

ポイント還元施策に伴い、施策の実施前にも関わらず、世間では「キャッシュレスブーム」が広がっています。
キャッシュレス決済を導入してもらう/慣れてもらうために、各事業者が精力的にポイント還元キャンペーンなどを展開し、しのぎを削っています。
「今はどのペイがオトクなのか」といった話題も尽きません。

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(4)ポイント還元対象から除外される商品・事業者

換金性が高い金券や、もともと消費税が非課税のものなど、一部の商品・事業者はポイント還元から除外されます。

ポイント還元対象から除外する商品・サービスは主に4つあります。

(a)換金性の高い商品、金融商品

切手、印紙、商品券、プリペイドカードといった換金性の高い商品は、金券ショップなどで転売されるおそれがあります。

たとえば、1000円で商品券を仕入れて5%(50円分)のポイント還元を受け、金券ショップに持ち込んで980円で売却したとすると、最終的には、50円-(1000円-980円)=30円分、得することになってしまいます。
そのため、換金性の高い商品は除外されます。

また、投資信託、株式、債券、外国為替などの金融商品も対象から外します。

(b)住宅、自動車

住宅(新築)と自動車(新車・中古車)に対しては、すでに減税の対策がされているため除外されます。

自動車については、自動車取得税の2%減税がなされ、住宅については、住宅ローン減税期間が3年間延長されます。

(c)収納代行サービス、代金引換サービス

収納代行サービスの一例として、たとえば、電気代・インターネット利用料などの公共料金をコンビニで支払うことがありますが、これらは除外されます。

コンビニで支払ったとしても、実際の支払先は、それぞれの電気会社、通信会社であり、そのほとんどが大企業に属するためと考えられます。

(d)消費税がかからないもの

消費税がかからない(非課税)ものは、ポイント還元の対象から除外されます。消費税増税に対する対策ですので、もともと消費税が非課税であれば、ポイントを還元する意味がないからです。

消費税が非課税である主なサービスとして、医療機関や学校があります。
病院での診察や手術、介護施設の利用料などは、公的な医療保険が適用されていて、非課税ですので、対象外となります。
また、小中学校や高校、大学、専修学校の授業料、入学金、受験料も、対象外です。

居住のために借りているアパートやマンションの家賃も非課税ですので、対象外です。

給与・賃金や寄付金も、もともと非課税ですので対象外です。

消費税がかからないものについては、下記に詳しく解説しています。

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ポイント還元の対象外となる機関・団体

下記の事業者(機関・団体)に対する支払いは、ポイント還元の対象外となります。

これらの事業者に対する支払いは、もともと消費税がかからないものが多いですが、消費税がかかるものも対象外になると考えられます。

  • 国、地方公共団体、公共法人
  • 金融機関、信用協同組合、信用保証協会、信託会社、保険会社、仮想通貨交換業者等
  • 風俗営業店
  • 医療機関、薬局、介護サービス事業者、社会福祉事業者等
  • 学校、専修学校等
  • 暴力団等に関係する事業者
  • 宗教法人
  • 免税店
  • 法人格のない任意団体

(5)ポイント還元の上限額

一時、政府からポイント還元の上限額を設ける案も浮上しましたが、現在のところ、「ポイント還元制度」としては、上限額を設けない予定です。

ただし、それぞれの決済事業者ごとに、不正防止の観点から、一回ごとの上限額や、一定期間の上限額が決められていることが通常ですので、その内容が適用される予定です。

3.店舗向け、加盟店登録と端末導入支援

ここからは、店舗向けに、加盟店になるための方法などを解説していきます。

(1)キャッシュレス導入支援

中小店舗のキャッシュレス決済を促進するために、キャッシュレス導入支援が今回の制度の目玉の一つになります。

決済事業者を通してキャッシュレスを導入する中小店舗には、端末一式の導入費用の全額が補助されます
端末導入費用のうち、決済事業者が3分の1を、国が3分の2を補助します。

また、クレジットカード会社などに支払う加盟店手数料について、ポイント還元期間中(2019年10月1日~2020年6月30日)は3.25%以下とされ、さらに、その3分の1を国が補助します。

フランチャイズチェーンについては、端末導入や加盟店手数料の支援はありません。

対象補助内容
中小企業
個人事業主
・消費者へのポイント還元5%
・端末費用全額補助(決済事業者が3分の1、国が3分の2を負担)
・加盟店手数料の3分の1を補助
フランチャイズ・消費者へのポイント還元2%
(その他の補助はなし)

中小店舗がキャッシュレス端末を導入する良い機会ともいえるでしょう。

ただし、ポイント還元期間を過ぎると、加盟店手数料があがる可能性はあります。
その場合、加盟店登録をする際に、各決済事業者から、いくらにあがるのか明示される予定です。

補助対象の端末

キャッシュレス決済のために、決済事業者が提供する、次のような機器すべてが含まれます。

  1. キャッシュレス決済端末
  2. 決済端末の利用に必要な付属機器
  3. システム利用料、設置費用等
  4. タブレット、スマートフォン等のモバイル機器

軽減税率対策補助金を利用する場合

複数税率対応のレジを導入するために、軽減税率対策補助金を利用する場合は、キャッシュレス決済端末導入の補助と併用はできませんので、どちらかを選択することになります。

(2)対象事業者

対象となる事業者は、中小企業および個人事業主です。

ここでいう「中小企業」とは、中小企業基本法第2条に準じて、下記のとおりとなりました。

産業区分対象
製造業資本金3億円以下または従業員300人以下
卸売業資本金1億円以下または従業員100人以下
小売業資本金5,000万円以下または従業員50人以下
サービス業
(下記の2つを除く)
資本金5,000万円以下または従業員100人以下
旅館業資本金5,000万円以下または従業員200人以下
ソフトウェア業・
情報処理サービス業
資本金3億円以下または従業員300人以下

ただし、下記は対象外となります。

  • 課税所得が15億円を超える中小・規模事業者は対象外(※)
  • 資本金が5億円以上の法人に直接または間接に100%の株式を保有される中小・小規模事業者は対象外

(※)登録申請時点において、確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小・小規模事業者は補助の対象外。

一方、下記の組合等は対象です。

  • 事業協同組合、商工組合等の中小企業団体、農業協同組合、消費生活協同組合等の各種組合は対象
  • 一般社団法人・財団法人、公益社団法人・財団法人、特定非営利活動法人は、その主たる業種に記載の中小・規模事業者と同一の従員員規模以下である場合、対象

上記の表を見ると、意外ですが、小売業だけでなく、ソフトウェア業なども含まれていることがわかります。

ポイント還元対象から除外される商品・事業者」であげたもの以外は、基本的にはポイント還元対象となりますので、幅広い取引が対象になると考えられます。

たとえば、従業員への飲料の販売や食事の提供でも、キャッシュレス決済をすれば、ポイント還元の対象になる可能性があります。
期間限定ではありますが、従業員への福利厚生の一環として、ポイント還元制度を活用することも考えられます。

(3)加盟店になる方法

ポイント還元制度の対象店舗となるためには、キャッシュレス発行事業者に加盟店登録をする必要があります。

本制度に登録されたキャッシュレス決済事業者(4月12日時点で116社)は、経済産業省の「キャッシュレス消費者還元事業」サイトに公表されています。

【外部サイト】経済産業省 キャッシュレス消費者還元事業 中小・小規模事業者のみなさま

各事業者の、お問い合わせ先、手数料、入金タイミング、導入端末など詳細な情報はPDFで公開されていますので、そこから選んで連絡をします。

キャッシュレス端末をまだ導入していない場合は、キャッシュレス事業者を通して端末を導入することで全額補助を受けられます。

どのキャッシュレス事業者を選べばよいかについては、本サイトでも情報を提供していきます。

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(4)今後のスケジュール

経済産業省から示されているスケジュールを列挙します。

  • 2019年4月中旬:加盟店登録方法の公開、広報開始。
  • 2019年5月中旬:中小企業の加盟店登録を開始。
  • 2019年5月~ :決済事業者を通してキャッシュレス導入、決済端末の導入・補助申請。
  • 2019年7月下旬:対象となる中小店舗を公表。
  • 2019年9月  :対象となる中小店舗で統一ポスターの掲示開始。
  • 2019年10月1日:制度開始。

ポイント還元の乱用に対しては刑事罰も検討

ポイント還元の制度を悪用して、複数の小売店が売買を繰り返せば、ポイントを無限にためられることになりますので、これらの不正を防ぐために補助金の要綱で禁止事項を定める予定です。

不適切な行為を行ったり、また黙認した事業者については、次のようなペナルティを課す予定となっています。

  1. 取引の停止
  2. 補助金の返還要求
  3. 補助金の不正受給による刑事告発

4.決済事業者向け、募集内容

ここからは、クレジットカード会社、QRコード決済業者など、キャッシュレス決済事象者に向けた内容です。

ただ、決済事業者でない人も、どんな仕組みになっているか知っていて損はないでしょう。

(1)キャッシュレス決済事象者の要件

対象となる決済手段

クレジットカード、デビッドカード、電子マネー、QRコードなど、一般的に利用されている電子的決済手段が対象です。

現在、日本で普及している電子決済のほとんどが対象となるでしょう。

要件

要件は次のとおりです。

  • 日本円でのチャージが可能である、あるいは、日本の金融機関の口座を利用する決済サービスであること。
    (主に日本の居住者を対象とする決済サービスであること。)
  • 外部からの問い合わせ窓口を設置すること。
  • 不当な取引を防止するための措置を行うこと。
  • 中小・小規模事業者に提供するプランを公表すること。
  • 決済データを定期的に報告すること。(政府が予算の執行を管理するため)

ほか、重要なものに、手数料の要件があります。

2019年10月から2020年6月までのポイント還元の実施期間中、加盟店が決済事業者に支払う手数料を販売額の3.25%以下にする必要があります。また、期間終了後に、手数料を変更するのかどうか、変更する場合、その手数料率も明示する必要があります。

(2)決済事業者の募集

3月12日、経済産業省は、ポイント還元の補助対象となる決済事業者の募集を開始しました。
第1次募集は、3月20日(水)17:00で締め切られ、100社を超える事業者から応募がありました。

経済産業省のほうで審査を行い、4月12日に対象となる決済事業者116社が公表されました。

事業者の募集を引き続き行っており、5月ごろに正式に決定する予定です。

登録受付期間

2019年4月12日(金)~2020年2月28日(金)17:00 ※必着(時間厳守)

キャッシュレス決済事業者の種類

キャッシュレス決済事業者には次の3種類がありますので、いずれかで応募します。

①キャッシュレス発行事業者(A型決済事業者)

消費者に対して、キャッシュレス決済手段を提供し、対象の店舗で購買を行った消費者に対してポイント付与を行います。

②キャッシュレス加盟店支援事業者(B型決済事業者)

中小・小規模事業者に対して、キャッシュレス決済手段を提供します。本制度に参加を希望する中小事業者からの申請を受け付け、補助金事務局に登録を行います。また、店舗への端末導入補助や手数料補助を行います。

③キャッシュレス加盟店支援事業者(準B型決済事業者)

キャッシュレス決済サービスの提供をメインの事業としていないものの、キャッシュレス加盟店支援事業者と連携し、ショッピングモール等の自社の関連商業施設等のテナント等とのみ加盟店契約を締結し、立替払い等を行います。本事業に参加を希望する中小・小規模事業者の申請を受け付け、補助金事務局に登録を行います。

(3)失効するポイントは補助の対象外

決済事業者が不当に利益を得ることがないように、消費者が使い切らなかったポイントについては、事業者に対して補助されません。

決済事業者に対する補助金額は次の式で計算されます。

  • 補助額=期間中のポイント発行金額(円)×(1-失効率)

失効率の算出方法は次のとおりです。

①失効率が算出できる決済事業者

過去の実績データ(6ヶ月以上の期間のもの)から算出します。

失効率が算出できない決済事業者

大手決済事業者へのヒアリング結果を踏まえて、国が設定した失効率を用いて算出します。

・実店舗での利用を主とするポイント :8%
・実店舗での利用を主としないポイント:40%

引用元

本記事は、経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」サイトの資料を基に作成しています。

【外部サイト】経済産業省:キャッシュレス・消費者還元事業

その他

ポイント還元制度の目的と問題点

かなり複雑なポイント還元制度ですが、政府はなぜこのような制度を導入しようとしているのか、また、その問題点を、下記の記事で解説しています。

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ポイント還元制度の経緯

2018年10月に政府がポイント還元制度を表明して以来、還元率や対象に関して制度が二転三転してきました。
まだ落ち着いている状態とは言い切れませんが、これまでの経緯を時系列に解説しています。

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