免税店は2種類ある、Tax FreeとDuty Freeはこんなに違う

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DUTY FREE

日本経済の重要な収入源のひとつにインバウンド需要があります。
インバウンド需要とは海外の方に日本観光や買い物を楽しんでもらって「お金を落としてもらう」ことで、政府も期待を寄せています。

その訪日外国人客が買い物で重視するのが免税店です。海外からの観光客の方は日本政府に税金を支払う必要がないので、免税されます。したがって免税店は、外国人観光客にとって「お買い得店」なのです。

しかし、ビッグカメラや高島屋などにあるのは「Tax Free」の店であり、空港の出国手続きを済ませた人が入ることができる出国エリアにあるのは「Duty Free」の店です。

どちらも免税店なのですが、何が違うのでしょうか。

1.免税される税金の違い

Tax FreeとDuty Freeは、免税される税金の種類が違うので区分けされています。

1-1.免税される税金が違う

Tax Free消費税が免税されることで、Duty Free消費税に加えて関税、酒税、たばこ税なども免税されることです。

1-2.TaxとDutyの本来の意味との違いに注意

Taxはそもそも、「政府から課される税金」という意味です。したがって、消費税も固定資産税も相続税もTaxです。酒税もたばこ税もTaxです。

一方のDutyは、こちらも「税」には違いないのですが、貿易用語として使われます。すなわちDutyは関税のことを指します。

ところが訪日外国人に関係する「税」の場合、Tax Freeは消費税が免税されることで、Duty Freeは消費税、関税、酒税、たばこ税などが免税されることをいいます。

「TaxとTax Free」も「DutyとDuty Free」も似ているようで異なる点に注意しておいてください。

2.Tax Freeとは

それではTax Freeについてさらに掘り下げてみましょう。

2-1.消費税だけが免税になる

Tax Freeのサービスを受けることができるTax Free Shopは、日本在住の日本人も普通に利用できる小売店に設置されています。

Tax Free Shopの正式名称は「輸出物品販売場」といいます。

Tax Free Shopには独立型の店舗もありますが、複数の店が入っている商業施設のなかに、Tax Free Shopが出店していることもあります。
その場合、Tax Free Shopだけが、訪日外国人向けの消費税免税売り場になります。
それ以外の店や売り場は訪日外国人が買い物をしても、日本人が買い物をしても、消費税がかかります。

Tax Free Shopで買い物ができるのは、国内の非居住者だけです。主な客は外国人旅行者となります。

インバウンド需要の増加にともないTax Free Shopは急増し、2017年4月時点で国内に40,532店もあります。2012年4月には4,173店しかなかったので、5年間で約10倍になりました。

たとえば、ビックカメラ、ドンキホーテ、高島屋など身近なところにたくさんあります。住宅地の中にあるドラッグストアでも免税コーナーがあったりします。

Tax Free Shopでは、1人の非居住者が1店舗で1日に免税になる購入金額が5,000円以上50万円以下と決まっています。

2-2.一般型と手続委託型の違い

Tax Free Shopには一般型手続委託型の2種類があります。

一般型輸出物品販売場は、1店での販売となり、他店との合算はできません。

例えば大型商業施設内に複数のTax Free Shopがあり、そのうちの1軒が一般型だったとします。その一般型Tax Free Shopで4,000円の買い物をしても、免税にはなりません。免税になるには5,000円以上50万円以下の買い物をしなければならないからです。

一方、手続委託型輸出物品販売場は、他店との合算ができます。

例えば大型商業施設内に5店の手続委託型のTax Free Shopがあれば、それぞれで1,000円ずつの買い物をすれば、それらを合算して5,000円になるので免税されます。
手続委託型で商品を購入した客は、商業施設内の免税手続きカウンターに行って免税の申請をします。

2-3.免税対象の商品と金額

Tax Free Shopでの免税対象商品は、日本国内で消費せずに国外に持ち帰ることのできるすべてのものです。具体的には、化粧品、食品、家電、薬などです。

サービス料や修理代などの形がないものや、国別に輸出入に制限があるものは免税の対象外となります。

免税対象の金額について、2018年7月に改正がありました。
従来は、一般物品は「5,000円以上、特殊包装不要、国内使用可能」、消耗品は「5,000円以上50万円以下、特殊包装必要、国内使用不可」という条件で免税されていました。
2018年7月からこれらに加えて「一般物品と消耗品の合算額が5,000円以上50万円以下、特殊包装必要、国内使用不可」という条件でも免税対象になりました。

2-4.免税を受けるための条件

Tax Free Shopで免税を受けられるのは、国内の滞在期間が6カ月以内の非居住者に限られます。日本国籍の人(日本人)でも、そのとき海外に居住していれば対象になります。そして購入時にパスポートを提示しなければなりません。

さらに消耗品を免税で購入するには、封印をする特殊包装で包装してもらわなければなりません。さらに購入から30日以内に国外に持ち出す必要があります。

封印を破ってしまったり、商品を使用してしまったり、購入から30日を超えてしまったら消費税が課せられます。
一般物品は国内で使用しても免税されたままですが、消耗品と一般物品を一緒に購入し、一緒に特殊包装した場合は、使用したら消費税がかかります。

3.Duty Freeとは

続いてDuty Freeについて詳しく解説します。

3-1.Duty Free Shop(DFS)とは

Duty Free Shop(DFS)は正式には「空港型免税店」といいます。その名のとおり原則、成田空港や関西国際空港などの国際空港内の出国エリアに設置されています。

消費税だけでなく関税や酒税やたばこ税も免税になるので、訪日外国人にとってはTax Free Shopよりお得といえます。

出国エリアは、法律上は「日本国外」です。したがって、すべての日本の税がかからないのです。

出国エリアは出国手続きをした人しか入れないので、その人たちしかDuty Free Shopで買い物することができません。ただ、出国エリアに入った人なら、日本に住んでいる日本人(日本居住者)もDuty Free Shopで購入し、免税の恩恵を受けることができます。

また外国に向かう飛行機内でもDuty Free Shopと同じ免税での買い物ができます。

3-2.免税対象の商品と金額

Duty Free Shopの免税対象商品は、まだ輸入されていないもので、機内に持ち込めるものです。化粧品、時計、たばこ、お酒などが対象となります。

Duty Free Shopでの買い物では、下限額も上限額もありません

3-3.免税を受けるための条件

Duty Free Shopで免税を受けるためには、購入した商品をそのまま国外へ持ち出す必要があります。アルコールや化粧水などの液体物は、渡航先で入国手続きを済ませるまでは開封してはいけません。

まとめ

Tax FreeとDuty Freeの違いを整理しておきましょう。

Tax Free Shop ・ビッグカメラや高島屋などにある
・消費税が免税される
・対象者は非居住者だけ
Duty Free Shop ・国際空港内の出国エリアにある
・消費税、関税、たばこ税、酒税が免税される
・日本居住者も購入できる

Tax FreeもDuty Freeも、訪日外国人が関心を持っています。インバウンド関連ビジネスに携わっている方は、ルールをしっかり覚えておき、外国人に説明できるとよいでしょう。

インバウンド関連ビジネスと関係がない人でも、もし、個人的に、外国人の友達を日本で案内する機会があれば、免税について教えてあげると喜ばれるかもしれませんね。

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