2019年版プレミアム商品券の最新情報まとめ

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プレミアム商品券

2019年10月1日に予定されている消費増税では、所得が少ない人ほど税負担が重くなる問題が指摘されています(これを「逆進性」といいます)。

そこで、政府はその対策として、プレミアム商品券という制度を消費増税と同時に実施します。

プレミアム商品券を購入すると25%お得に買い物できます。

ただ、プレミアム商品券を購入できるのはある条件に合った対象者だけで、上限額や有効期限も設けられています。

「お得」を取りこぼさないように、誰が対象で、いつから使えるかなど、ルールを押さえておいてください。

1.プレミアム商品券とは?

今回のプレミアム商品券を解説する前に、そもそもプレミアム商品券とはどのような制度なのか解説します。

1-1.プレミアム商品券の仕組み

政府は2015年にも、プレミアム商品券制度を実施しています。
このときも、今回の2019年版プレミアム商品券同様、地方自治体がプレミアム商品券を発行し、政府が財源をまかないました。

2015年のプレミアム商品券の仕組みはこうです。

プレミアム商品券

 

例えば、地方自治体が25,000円の額面のプレミアム商品券を発行し、住民に20,000円で販売します。5,000円のプレミアム(お得)がつくので購入者は購買意欲が高まります。
そしてプレミアム商品券は、発行した地方自治体内でしか使うことができなので地元にお金が落ちます。

このようにプレミアム商品券は、経済の押し上げ効果と地域振興を同時に達成できます。

ただ、プレミアム分は政府が支出しているので、税金が使われています。そのため、プレミアム商品券を使った人は実質的な減税となり、所得税などを支払っていながらプレミアム商品券を使わなかった人は増税になります。

2019年10月に実施するプレミアム商品券は、この「使う人は減税、使わない人は増税」になる性質を利用して、所得の低い人を救済しようとしています。この点については後段で詳しく解説します。

1-2.2015年にも発行された

2015年のプレミアム商品券制度は、低所得者対策ではなく、消費刺激策として実施されました。したがって対象者は限定していません。

このときは全国で97%の自治体がプレミアム商品券を発行しました。プレミアムは2~3割の上乗せが多かったようです。
事業費は1,589億円でした。つまり1,589億円分のプレミアムが国民に配られ、1,589億円分の税金が使われたのです。

ところが経済効果は640億円程度しかなかったといわれています。では差額の949億円(=1,589億円-640億円)はどこに消えてしまったのかというと、貯蓄などです。

例えば、ある人が25,000円のプレミアム商品券を20,000円で買い、それで25,000円分の生活必需品を買ったとします。生活必需品はプレミアム商品券がない場合でも購入しなければならないので、この人はプレミアム分の5,000円を「貯蓄したようなもの」と考えられるのです。

したがってこの人の25,000円の買い物は、プレミアム商品券による経済効果に貢献していない、と評価されてしまうのです。

ただ、プレミアム商品券を実施しなければ640億円の経済効果は生まれなかったので、差額の949億円が消えたからといって、それだけで「よい制度ではない」とはいえません。

2.2019年のプレミアム商品券の詳細

繰り返しになりますが、2019年のプレミアム商品券は消費刺激策ではなく、低所得者向けの救済策です。

※本章の内容は、2019年2月末時点で判明している内容です。今後、変更される可能性があります。

2-1.対象者

2019年10月1日からスタートするプレミアム商品券を購入できる人(対象者)は次の条件のいずれかに当てはまる人です。

  • 0~2歳児のいる世帯
  • 住民税非課税世帯(年収約260万円未満)
  • 低年金の世帯

当初、2019年6月2日以降に生まれた子供は、上記の0歳児の対象から外れることになっていましたが、政府は、9月30日までに生まれた子供を対象にするという方針を示しています。まだ完全な確定情報ではありません。

子供の生年月日で制限を設けるのは、地方自治体が対象者を絞り込むなどの準備が必要になるからです。

例えば、2019年10月1日に生まれた子供のいる世帯もプレミアム商品券を購入できるとしてしまったら、10月1日になった時点で、地方自治体は急遽その人にもプレミアム商品券を販売しなければならなくなります。それでは現場が混乱してしまうので、どこかで線引きをするのです。

もちろん、対象者になったからといって必ずプレミアム商品券を買わなければならないわけではありません。

2-2.金額

プレミアム商品券の対象者は、上限の20,000円分(額面25,000円)まで購入できます。
今回のプレミアムは、25%なので、対象者は20,000円でプレミアム商品券を買って、25,000円分の買い物ができます。

プレミアム商品券は原則、1枚「額面500円、価格400円」で、10枚1セットで販売する予定です。

つまり購入希望者は、最低1セット(額面の総額5,000円、価格の総額4,000円)を購入しなければならず、最高5セット(額面の総額25,000円、価格の総額20,000円)まで購入できます。

ただ額面などは地方自治体が定めることができます。

2-3.有効期間は2020年3月31日までの半年間

プレミアム商品券の有効期間は、2019年10月1日から2020年3月31日までの半年間です。この期間内にプレミアム商品券を購入し、消費しなければなりません。

2-4.使える場所

プレミアム商品券を使える場所は、プレミアム商品券を発行している地方自治体のエリア内の小売店です。

使用場所をこのように限定することで、大都市圏でプレミアム商品券の使用が集中することを回避します。今回のプレミアム商品券にも、地域振興策の要素がゼロではありません。

ただ、過疎化が進んで中心市街地の商業施設が少ない地方自治体の場合は、例外的に周辺の自治体の小売店でも使えるようにします。

またプレミアム商品券にはお釣りが出ません。
これは、お釣り目的で低額商品をプレミアム商品券で購入し、貯蓄に回さないようにするためです。

2-5.購入方法

プレミアム商品券の購入方法ですが、まず地方自治体が対象となる非課税世帯などに「引換券」を郵送します。その引換券を持った人に、地方自治体がプレミアム商品券を販売します。

これにより地方自治体は、プレミアム商品券の販売額を把握できるようになります。

3.財源を負担するのは政府(国)

プレミアム商品券を実際に発行するのは地方自治体ですが、その財源は政府(国)が負担します。内閣府は1,723億円の予算案を財務省に提出しています。

4.問題点

プレミアム商品券には、問題点を指摘する声もあります。

対象者が限定されている

「0~2歳児のいる世帯」は、住民税の課税・非課税に関係なくプレミアム商品券の対象となります。
確かにこの世帯への支援は必要ですが、3歳~大学生の子供がいる世帯もお金がかかるため支援が必要です。子供の条件を「0~2歳児」としていることは、3歳~大学生の子供がいる世帯には納得できないでしょう。

また、子供の誕生日が1日ずれただけでもプレミアム商品券を利用できません。「線引き」は必要ですが、1日違いで対象外となった世帯の不満は高まるでしょう。

プレミアム金額が少ない

プレミアムの額が最大5,000円「でしかない」ことにも疑問が残ります。

消費税が8%から10%になるのに、その緩和策がたった1回最大5,000円では少なすぎます。

税別250,000円の買い物をすると、税率8%なら消費税は20,000円ですが、税率10%なら消費税は25,000円です。
つまり「たった1回最大5,000円のお得」では、税別250,000円の買い物をした段階で、増税の緩和効果を使い切ってしまうのです。

前払い

そして貧困世帯には、「最初に20,000円を支払わなければならない」というルールが支障になりかねません。プレミアム商品券を20,000円分買ってその日のうちに25,000円分の買い物をすれば家計に影響しませんが、例えば、1カ月かけて25,000円分の買い物をする場合、20,000円を前払いしなければならないのです。20,000円の調達に困る人は少なくないでしょう。

増税対策が多すぎる

さらに、増税対策のメニューが多すぎるという指摘もあります。消費増税の負担緩和策はプレミアム商品券のほかに、軽減税率、幼児教育無償化、自動車と住宅の購入者に対する減税、中小・小規模事業者の消費者へのポイント還元、商店街活性化策などがあります。

対策を広範囲に講じるためにはやむを得ないのですが、一方で「税制はシンプルなほうがよい」という大原則もあります。今回の増税対策は明らかに、シンプルではありません。

まとめ

プレミアム商品券は問題点もありますが、それでも経済的に厳しい状況におかれている世帯を支援できます。

20,000円の商品券で25,000円分の買い物ができれば「助かる」世帯は多いでしょう。

ただし、対象者は次の3つの条件のいずれかに当てはまる方です。

  • 0~2歳児のいる世帯
  • 住民税非課税世帯(年収約260万円未満)
  • 低年金の世帯

これらの条件に1つでも該当する方には、2019年10月1日以降、お住いの地方自治体から引換券が届くはずです。

その引換券を使ってプレミアム商品券を購入することと、有効期限の2020年3月31日までにプレミアム商品券を使い切らなければならないことを忘れないでください。

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