郵便切手や商品券は原則、非課税ですが、郵送料は課税です

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切手

企業の新人の経理担当者が勘違いしやすい処理のひとつに、切手や商品券などの金券の消費税の取り扱いや課税区分があります。二重課税を回避するためにルールが複雑になっていますので、経理担当者はケースごとに処理方法を覚えなければなりません。

例えば切手を郵便局で購入するときは非課税ですが、郵送を郵便局に依頼すると課税されます。
では仕訳はどうしたらよいのでしょうか。

細かすぎて間違いやすいルールを整理しましたので、この機会に覚えてしまいましょう。

1.切手は非課税、郵送は課税

切手と郵送に関わる消費税のルールの原則は「切手の購入は非課税」「郵送は課税」の2つです。

1-1.領収書が違う

郵便局で82円切手を買うと、領収書には「課税計0円(内消費税等0円) 非課税計82円」と記されます。これは切手の購入は非課税だからです。
切手だけでなく、印紙や証紙も非課税です。
(下図は、10枚の82円切手を購入した場合の領収書)

領収書 切手

しかし、切手を貼らずに定形郵便物を郵便局に持ち込み、郵送を依頼すると82円を請求されますが、このときの領収書には「課税計82円(内消費税等6円) 非課税計0円」と書かれます(消費税8%で計算。2019年10月1日から消費税10%になります)。

つまり、郵送の本体代金76円に消費税8%(6円)が課せられ、82円になるのです。これは郵送には課税されるからです。
(下図は、封筒を1通郵送した場合の領収書)

領収書 郵送

1-2.二重課税を回避するために切手には課税しない

なぜこのようなルールになっているかというと、切手購入時に消費税を徴収してしまうと、郵送する際に課税をするので二重課税になってしまうからです。
したがって、82円切手を封筒に貼って郵便ポストに投函すると、そのときは「本体代金76円と消費税6円を支払った」ことになります。

もし郵便局がこの82円切手に消費税を課し、「本体代金76円と消費税6円」で売ってしまったら、投函するときに「消費税6円」にも課税することになり、二重課税になってしまいます。そのため82円切手は「本体代金82円 非課税」で販売しているのです。

税金に税金を課す二重課税は原則、行わないことになっています。

1-3.レターパック、ゆうパック等も同様

手紙や郵便葉書の郵送だけでなく、レターパック、ゆうパック、ゆうメールなど日本郵便株式会社が実施している配達サービスも同様で、購入時には非課税ですが、郵送時に課税されます。

2.切手の課税区分と仕訳方法

経理処理の注意点を解説します。

切手を購入するときは非課税ですが、経理処理するときは「課税仕入れ」でかまいません。

厳密に考えると、「切手購入時は非課税」「切手を郵送代金として使ったら課税」として処理すべきなのですが、そのような処理を行うと作業が煩雑になるため、消費税法基本通達では、切手を購入したときに課税仕入れ処理してしまうことを認めているのです。

【引用】国税庁:消費税法基本通達 第3節 課税仕入れ等の時期 11-3-7(郵便切手類又は物品切手等の引換給付に係る課税仕入れの時期)
法別表第一第4号イ又はハ《郵便切手類等の非課税》に規定する郵便切手類又は物品切手等は、購入時においては課税仕入れには該当せず、役務又は物品の引換給付を受けた時に当該引換給付を受けた事業者の課税仕入れとなるのであるが、郵便切手類又は物品切手等を購入した事業者が、当該購入した郵便切手類又は物品切手等のうち、自ら引換給付を受けるものにつき、継続して当該郵便切手類又は物品切手等の対価を支払った日の属する課税期間の課税仕入れとしている場合には、これを認める。

3.商品券、ギフト券、旅行券、クオカードなどは非課税

ここでは会社の業務として行われたときの処理を解説します。

商品券、ギフト券、旅行券、クオカードなどの金券を総称して「物品切手」といいますが、これらも購入するときは非課税です。やはり二重課税を回避するためです。

3-1.クオカードの「端数」は消費税ではなく手数料

例えば、500円分の買い物ができるクオカードが530円で販売されていますが、この30円は消費税ではなく手数料です。したがって、530円を支払って500円分のクオカードを買ったときの経理処理は、非課税処理します。

3-2.商品券を使うときに課税される

ただ、商品券を使ったときは課税になりますので経理処理では仮払消費税を計上します。
額面10,000円の商品券で10,000円分の買い物をしたら、それは本体価格9,091円、消費税909円(10%で計算)の買い物をしているからです。

4.金券ショップやコンビニで切手を買うと課税される

金券ショップやコンビニで切手や商品券などを買うと課税されます。したがって経理では課税仕入れで処理します。

ただ、郵便局で切手を非課税で購入しても、課税仕入れで処理できますので、結局、通常は「どこで切手を買っても課税仕入れで処理する」となります。

郵送用の切手ではない可能性が高いから課税される

金券ショップなどで切手を購入すると課税されるのは、その切手が郵送に使わないかもしれないからです。

例えば記念切手の収集家は、郵送をするための切手としては切手を購入しません。金券ショップで売っている切手は収集家が買い求める可能性が高い、と考えるのです。
そのため、金券ショップの切手販売に課税しても二重課税になる可能性は低くなります。

まとめ

「切手は非課税、郵送は課税」と覚えておきましょう。そして経理処理では、例外的に切手の購入も課税仕入れでかまいません。

そして「二重課税を回避する」というルールを理解しておくと、商品券やクオカードなどが非課税になる理屈がわかると思います。

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