マイナンバーカードで25%マイナポイント還元、2020年9月から

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政府は、10%増税に伴う景気の落ち込み対策として、2020年9月から、マイナンバーカード所有者に、25%ポイント還元を行う意向を示しています。

「25%ポイント還元」すごい還元率ですが、実際のところ、どうなっているのでしょうか?

まだ不明確な部分が多いですが、現時点(2019年11月時点)で判明している最新情報を解説します。

詳細は、総務省のサイトをご確認ください。
【参照】総務省:マイナポイント

1.マイナンバーカードによるポイント還元とは?

マイナンバーカードを所有している人が、キャッシュレス決済で買い物をした際に、マイナポイントと呼ばれるポイントを付与する制度です。

以下の情報は、変更可能性がありますので、あくまでも参考情報としてください。

還元率とポイント付与上限

還元率25%で、ポイント上限は、1人当たり最大5,000円の予定です。つまり、最大で、20,000円を支払えば、25,000円分のポイントを受け取れます。

有効期間

現状、2020年9月~2021年3月末の予定です。

当初は2020年10月開始の予定でしたが、9月に前倒しすることが検討されています。ただし、まだ確定ではありませんので、変更される可能性はあります。

マイナンバー

対象となる人

次の条件を満たす人が対象です。所得や年齢による制限はありません。

  • マイナンバーカードを取得している
  • マイナンバーにひもづくID(マイキーID)を作成している

対象となるキャッシュレス決済手段

参加する決済事業者を今後募集する予定です。

PayPay、LINE Pay、楽天ペイなどのQRコードや、Suica、nanacoなどの電子マネーなど、現時点では、12種類の決済サービスが検討されているようです。

2.マイナポイント還元を受ける方法

マイナポイントでの還元を受けるためには、マイナンバーカードの取得と、マイキーIDの取得が必要です。
これが意外に、面倒な手順となりますので、手順を説明します。

なお、以下の(1)(2)の手順は、自治体ポイントを利用するための手順と同じです。

(1)マイナンバーカードを取得する

マイナポイントの還元を受けるためには、マイナンバーカードを取得する必要があります。
「マイナンバー(個人番号)」自体は、すでに国民全員に付与されていますが、「マイナンバーカード」は自分で手続きをしないと取得できません。

マイナンバー(個人番号)制度が開始されたのは、2016年(平成28年)1月からです。このとき、全員に「通知カード」(下記、見本)が郵送されており、このカードにマイナンバーも記載されています。ただ、これはマイナンバーカードとは別のものです。

マイナンバー 通知カード

マイナンバーカードを取得するには、郵便による申請、パソコン・スマホによる申請などによって手続きする必要があります。

たとえば、郵便による申請では、通知カードと一体になっている「個人番号カード交付申請書」を使います。必要事項を記入して顔写真を貼り、お住まいの自治体に郵送すると約1カ月後に交付通知書が届きます。

その交付通知書を市区町村役場などに持ち込むと、顔写真が貼られたマイナンバーカードが交付されます。

マイナンバーカード

暗証番号の設定

マイナンバーカードを受け取る際に、最低2種類、最高4種類の暗証番号を設定します

署名用電子証明書・英数字6 文字以上 16 文字以下で設定できます。
・英字は大文字のAからZまで、
数字は0から9までが利用でき、
いずれも1つ以上が必要です。
利用者証明用電子証明書
住民基本台帳
券面事項入力補助用
・数字 4桁
・同じ暗証番号を設定することもできます。

下の3つは同じ暗証番号を設定することもできます。通常は同じで大丈夫ですので、実質は、2種類の暗証番号を設定します。

下の「利用者証明用電子証明書」が、次の、マイキーID作成時に利用する暗証番号ですが、これがとても重要な暗証番号になります。
暗証番号を忘れてしまい、暗証番号を3回連続して間違えてしまうと、ロックされ、電子証明書を利用出来なくなります
その場合、自動では解除されず、再度、市区町村の窓口で暗証番号の再設定が必要になります。

4.マイナンバーカードについての相談先

マイナンバーカード発行手順の詳細については、下記をご覧ください。

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(2)マイキーIDを作成する

マイナポイント還元では、マイナンバーカードを取得するだけでなく、「マイキーID」と呼ばれるIDを作成する必要がありますが、これが非常に面倒な作業です。

マイキーIDを作成するには、パソコンを利用する方法と、公的個人認証サービス対応のスマートフォン(Andorid、iPhone)を利用する方法の2つがあります。

パソコンを利用する場合には、公的個人認証サービス対応のICカードリーダライタも必要になります。
ここでは、パソコンを利用する場合の手順のみ解説します。

パソコンでマイキーIDを作成する手順

環境の確認

パソコンの動作環境です。

  • OS:Microsoft Windows 7, 8.1, 10
  • ブラウザ:Internet Explorer 11

OS・ブラウザの条件が異なる場合には、警告が出て次の作業に進めません。

マイキーID・登録準備ソフトのインストール

下記サイトにアクセスして、「マイキーID・登録準備ソフト」をダウンロードし、インストールします。

【参照】マイキープラットフォーム:マイナポイントご利用のための準備

マイキープラットフォーム

 

この手順では、次の2つのソフトウェアをインストールします。

  1. マイキーID作成・登録準備ソフト
  2. JPKI利用者ソフトのインストール

マイナンバーカードをe-Taxなどで利用していて、「JPKI利用者ソフト」がすでにインストールされている場合は、こちらのソフトのインストールは省略されます。

マイキーIDの発行

先ほどインストールしたソフトウェアを直接起動するのではなく、マイキープラットフォームのWEBサイトから行います。
下記サイトの「マイナポイントご利用準備をスタート」ボタンをクリックします。

【参照】マイキープラットフォーム:マイナポイントご利用のための準備

公的個人認証サービスに対応しているICカードリーダライタをパソコンに接続し、マイナンバーカードをICカードリーダライタにセットします。

次に進み、パスワードを入力します。
このパスワードは、マイナンバーカード受領時に入力した、「利用者証明用電子証明書」(半角数字4桁)です。署名用電子証明書(英数字6文字以上16文字以下)と間違えないようにご注意ください。もし、3回連続で間違えてしまうと、電子証明書を利用できなくなります。解除するには、市区町村の窓口で解除申請が必要です。

自動生成された、マイキーIDとパスワードが表示されますので、「発行」ボタンをクリックします。

完了画面に表示された、マイキーIDとパスワードを保管します。画面を印刷も可能です。

(3)マイナポイントを申し込む

マイナポイントの利用方法の詳細については、後日、公開される予定ですが、次のようなパターンとなるようです。

  • マイナポイント申込みページから、利用するICカードを選択すると、チャージするときに、ポイントも合わせて付与される。
  • 利用するQRコード決済アプリから、マイナポイントを申し込むと、買い物時に、利用金額に応じてポイントが付与される。

つまり、マイナポイントの申し込みが必要となります。

マイナンバーカード ポイント還元

3.他のポイント制度との違い

マイナポイント以外にも、政府は、キャッシュレス・ポイント還元事業、プレミアム商品券、自治体ポイントなど、消費税率引き上げに伴う、いろいろな消費活性対策を行っています。

このうち、最も影響力があるのが、キャッシュレス・ポイント還元事業ですが、2020年6月末で終了します。その後の消費の落ち込みを防ぐための対策として、マイナンバーカードを活用したポイント還元制度が予定されています。

今回のポイント還元制度の大きな特徴は次の点でしょうか。

  • マイナンバーカードを取得した人全員が対象
  • 還元率は25%、ポイント還元の上限は5,000円分

年齢や所得に制限はありませんので、誰でも使える制度ですが、期間を通したポイント還元の上限が5,000円と少額ですので、たくさんキャッシュレスで買い物をする人だと、すぐに使い切ってしまう可能性もあります。

その他、細かい点を表で比較しました。

制度期間対象者還元率・上限
キャッシュレス・
ポイント還元事業
2019年10月~2020年6月・特に制限なし
・キャッシュレス決済をした人
2%または5%
制度としては上限なし
※ただし、各決済事業者毎に上限金額の設定あり
プレミアム商品券2019年10月~2020年3月・住民税非課税世帯(年収約260万円未満)
・0~3歳半の子供がいる世帯
25%、最大5000円分
(20,000円支払で25,000円分利用可能)
自治体ポイント特に期限なし
※ポイント交換成立より300日間
・特に制限なし
・マイナンバーカードを取得している人
・マイキーIDを作成している人
還元なし
(別の既存ポイントを自治体ポイントに交換)
(利用可能な商品・サービスは自治体によって異なる)
マイナポイント2020年9月?~2021年3月・特に制限なし
・マイナンバーカードを取得している人
・マイキーIDを作成している人
・キャッシュレス決済をした人
25%、最大5000円分
(20,000円支払で25,000円分利用可能)
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4.マイナポイントの問題点

今回のマイナポイント制度には、いくつかの大きな問題点があります。

(1)マイナンバーカード取得が必要

マイナポイント利用のためには、マイナンバーカードの取得が必要ですが、まず、これが大変な作業です。

自分で交付申請をする必要があり、申請してから交付まで一定の期間がかかります。マイナンバーカードを受け取るには、基本的に本人が市区町村の窓口に行く必要があります。その際に、いくつかの暗証番号の設定も必要です。

これらの手順の複雑もあってか、2019年9月16日時点で発行済みカード数は約1783万枚で、人口の約14%にとどまっています。政府としては、2022年を目途に1億枚の発行を目指したいようですが、申請から発行までの手順が簡素化されない限り、国民全員にカードが行き渡るには相当の時間がかかると予想されます。

(2)マイキーIDの作成が難しすぎる

マイナポイント利用のためには、さらに、マイキーIDの作成が必要ですが、これが、IT技術に慣れていない人にとっては、非常に複雑な作業です。

マイキーID作成手順を上のほうで説明しましたが、「ICカードリーダライタ」「公的個人認証」など聞きなれない言葉がいくつも並び、難しそうだという印象を抱く人も少なくないでしょう。

ICカードリーダライタは2,000~3,000円程度で販売されていますが、そもそも、最大5,000円分のポイント還元のために、それだけのお金を払ってICカードリーダライタを購入することが、本当に得策なのか疑わしいです。
マイナンバーカード発行の窓口などに置いてある端末でID登録ができる自治体もあるようですが、利用方法を職員から丁寧に教えてもらわない限り、操作は難しいでしょう。

(3)ポイント還元額が少ない

今回の制度では、ポイント還元額の上限は5,000円分です。購入額でいうと、自分で支払う分20,000円に対して、25,000円分を購入できます。
1人当たり5,000円というのは、消費を活性化させるには、あまりにも少ない金額です。

たとえば、二人以上の世帯のうち勤労者世帯(平均年収670万円)では、1ヶ月の支出合計は約34万円です。このうち、軽減税率や非課税の品目を除外しても、消費税10%増税に伴う負担増加額は約3,600円です。つまり、5,000円程度では、増税分の負担を約1か月半しか穴埋めできません。

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政府は、今回のポイント還元制度の予算として、19年度補正予算案や20年度当初予算案に約2,500億円を計上する予定のようですが、仮にその全額がポイント還元に充当されるとしても、1人当たり2,000円分くらいです。

キャッシュレス・ポイント還元制度では、1人当たりのポイント上限はありませんでしたが、その後継の制度としては、貧弱な内容といえます。

(4)決済事業者のシステム改修が必要

今回の制度では、マイナポイントを申し込むことで、初めてポイント還元を受けられます。
つまり、PayPay、LINE Pay等のQRコード決済アプリに申し込み機能を付加したり、マイナポイントシステムと電子マネーのシステムを連携する必要があり、このシステム改修費用を国が負担することになると考えられます。

わずか数か月間の施策のために、税金を投入して、大がかりなシステム改修を行うことにどれだけメリットがあるのかは未知数です。

まとめ

マイナンバーカードを利用したマイナポイントの還元を受けるためには、

  • マイナンバーカードの取得
  • マイキーIDの作成

が必要ですが、利用者には大変な負担を強いる作業となります。そのわりには、1人当たりポイント還元額が5,000円と少ない金額となっています。

まだ予定の段階ですので、実際に、どんな形で行われるのか、注目されるところです。

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